思考力を格段にアップさせるロジックツリーの活用法
若手ビジネスマンのみなさん、こんにちは。
普段仕事で人とコミュケーションを取る時に、こんな問題にぶつかっていませんか?
- 仕事の会議でお客さんや上司の言いたいことが理解できない。
- 良かれと思って起こした行動が裏目にでる。
- 目の前の課題に対して問題解決方法が浮かんでこない。
- 飲み会などプライベートでも話が噛み合わない。
僕は若い頃は、クライアントの意図が理解できなかったり、自分の伝えたいことが全然理解してもらえなかったり、コミュニケーションに苦しんだ時期がありました。
そんな時に出会ったのが、ロジックツリーです。
うまく理解し合えないことや、上手に物事を伝えられない、与えられた課題をどのように解決すればわからないといった問題もロジックツリーをうまく使いこなせるようになって、一気に解決しました。
そこで今回は、ロジックツリーとはそもそも何なのか?
そして、どんな時に使いこなすのがよいのかシーン別に解説したいと思います。
ちゃんと理解ができれば、これらのモヤモヤもスッキリ解決すると思いますので、ぜひ最後まで読みいただけると嬉しいです。少しでも皆さんのスキルアップにつながれば幸いです。
また、もし周囲に上のようなコミュニケーション下手な同僚や部下がいる方はぜひ、その方にこの記事を読ませてあげてください。
ロジックツリーとは
目の前に立ちはだかる課題や、その原因、解決方法を要素ごとにツリー状に分解し、論理的に全体像を把握するためのフレームワークのことを言います。
ロジカルシンキングの研修などを受けたことがある方は、ロジックツリーにも触れたことがあると思います。
ロジックツリーを頭の中で描けるようになると、今まで見えなかった視点で物事が見えるようになったり、壁にぶつかった時でも問題を解決しやすくなったりとさまざまなメリットがあります。
ロジックツリーを使う4つのメリット
ロジックツリーを使うと得られるメリットは主に4つあります。
<1>全体像を把握することで、思考の幅が広がる
ロジックツリーによって全ての要素を書き出すことで、頭の中だけだとついつい自分の思い込みに固執してしまう狭い思考がぱっと開けます。
また、要素を可視化し周囲の人たちと共有することで、新しい視点の意見が上がることもあるので、あらゆる可能性を模索できるようになります。
<2>問題を深掘りして本質的な原因解明や解決策に辿り着ける
ロジカルツリーを使って、問題や解決策を2層、3層と深堀していくことで、今ある状態のどこに問題があるのか、またはどの解決策が最も有効なのかが見えるようになります。
簡単に言えば現在の物事や状態に対して「なぜ」そうなのかを何度も繰り返す、または未来の行動に対して「だから」どうなるのかを繰り返すことで、本質にどんどん近づけるようになります。
<3>コミュニケーション時の論点がずれにくくなる
物事を俯瞰的に捉えられるようになると、論点がずれにくくなります。
話が噛み合わないのは、話をしている人のどちらか、または両方の視点が低いからです。高い視点から物事を捉えて話ができる人は、視点が低い人の言いたいことを大体理解できるようになります。
ものごとの全体像を俯瞰して捉えることで相手が何を言いたいのかを理解する力が身につくため、コミュニケーションにおいて論点がずれにくくなりますし、論点がずれた時に話の筋をすぐさま戻せるようになります。
<4>解決策と優先度が明確になる
原因や解決策の全体像を洗い出すことができれば、何から手をつけるのが良いのか、あるいはどの施策が一番効果が高いのかを評価しやすくなるので、着手する優先度が明確になります。
ロジックツリーの作り方
ロジックツリーを作る時に大事なのはMECEになるようにすることです。
MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)とは「ミーシー」または「ミッシー」と呼び、「抜け漏れなく、被らせない」ことを意味しています。
要素を分解する時に「抜け漏れ」が発生すると、本来重要な要素であったかもしれない原因や解決策がおざなりになりせっかくロジックツリーを作っても、見逃しが発生して効果を発揮できなくなってしまいます。
逆に「ダブり」が発生すると、同じような原因や解決策に対して行動を起こすことなるので、効率性が失われてしまいます。
例えば1つのプロジェクトの役割分担をロジックツリーで決めた場合、ダブりがあると複数人で同じ役割を担うことになってしまい、無駄な行動と時間の浪費が生まれます。
ですので、ロジックツリーを使って物事や原因の要素分解をするときはMECEを意識して「抜け漏れなく、被らせない」ようにすることが大切です。
仕事でチームを組んでいるのであれば、自分だけで抱え込んでロジックツリーを作り込むより、同僚や上司など周囲の人の意見を適度に取り入れたほうが、うまくMECEが成立します。
ぜひトライしてみてください。
ロジックツリーの具体的な使い方
状態や事象を要素分解する
1つめの使い方は、状態や事象を要素分解する時です。
例えばある小売店の売上構成を例にして分解すると以下のようになります。
売上を構成する要素を「客数」と「単価」で分類した場合、客数は「来店数」と「来店回数」にさらに分類でき、単価はさらに「購入点数」と「商品単価」に分類できます。
要素別に実際の数値を反映していくと、どこの要素に課題があるのか明確になります。
もし昨年とくらべて客数が減っている場合は、このロジックツリーを活用すれば「来店数」が減っているのか、1人あたりの「来店回数」が減っているのかを分析することができるようになります。
原因を深掘りする
2つ目は原因を深堀する時の活用です。
例えば明確になった課題に対して、なぜそうなったのかを深掘りしてみましょう。
上記のツリー図で「来店数」が前年より落ち込んでいたとしましょう。
その場合に「来店数」が落ちた原因をロジックツリーで深掘りしていくと以下のような図を作ることができます。
例えば、人間が行動を起こす場合のマインドフローは「認知→理解→共感(納得)→行動」に沿っているので、そのプロセスを深掘りして原因を追及します。
例えば、各ポイントで
- 認知されてないのであれば、より多くの人に存在をしってもらう対策をする。
- 理解されていないのであれば、しっかりと商品やサービスの説明するコンテンツを強化する。
- 魅力を感じてもらえていないのであれば、商品スペックやサービスの質を見直す。
- 購入方法がわかないのであれば、購入動線にテコ入れをする。
といったような解決策が次のやるべきこととして明確になります。
解決策を洗い出す
3つ目は原因に対しての解決策を洗い出す時に活用します。
例えば上記の原因を深掘りした時に、一番の問題が「認知されていない」ことだった場合、より多くの人に商品の存在を知ってもらう対策が必要になります。
そこで、どのような手法で認知を上げるのが良いのか、ロジカルツリーを使えば全体像が見えてきます。
解決策の全体像を洗い出したら、それぞれの施策でどれくらいの費用対効果が見込めるかなど評価を行いましょう。
そうすると、それぞれの施策をやるのか、やらないのか?が判断できるようになり、また、やる場合はどの順番で行うのか優先度をつけられるようになります。
まとめ
今回はロジックツリーと、その活用方法を解説していきましたがいかがだったでしょうか?
ロジックツリーをうまく頭の中で描けるようになると、仕事スピードや判断の正確性がアップし、以下のようなたくさんのメリットがあります。
- 会議でお客さんや上司の言いたいことが即座に理解できる。
- 自分で判断して起こした行動で良い結果が生まれる。
- 壁にぶつかっても、いろんな問題解決方法が浮かんでくる。
- プライベートの会話でも論点がずらさずに鋭いツッコミができる。
さすがにプライベート用にロジックツリーの活用を極めようとするとお堅い感じもするかもしれませんが、普段から仕事で使いこなせるようになるとプライベートのコミュニケーションでも思考整理が自然に働くいい感じに生きてきます。
ロジックツリーを作り始めた最初は、頭の中が整理できずに結構途中で手が止まってしまうかもしれませんが、何度も繰り返すうちにスピードも精度もどんどん上がっていきます。
慣れてしまうと、活用できるシーンはたくさんあるのでぜひトライしてみてください。
繰り返しますがロジックツリーを使いこなせるようになると、そのメリットはかなり大きいです。
この記事が少しでも皆さんのスキルアップに寄与すれば嬉しく思います。
このロジックツリーを活用して、聞き手に刺さるプレゼンのコツを別記事で書いているので、合わせて参考にしてみてください。
また、このスキルが身につくと仕事のレベルがアップするので、副業やフリーランスでも自分の力で稼ぎやすくなります。昇給や転職で役立つ基本ビジネススキルについても別記事で紹介しているので、こちらもご参考ください。
もしこの記事を読んでいるあなたが大学生ならば、今のうちに知識を学んでおくことで若くして企業という道筋も見えやすくなります。事業や組織のマネジメントを行う上でも大切なスキルになってきますし案外この思考ができていない社会人も多いです。大学生の方でも近い将来のためにビジネススクールなどに積極的に学んでおいた方が良いと思います。
●学生が起業を学ぶビジネススクール【WILLFU STARTUP ACADEMY】最後までお読みいただきありがとうございました。
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