35歳以上での海外転職はアリ?実体験をベースに解説します
みなさんこんにちは。
今回は35歳以上で海外就職に興味がある方向けの記事を書こうと思います。
「そもそも35歳で海外転職するってメリットあるの?」と考えている方もいらっしゃるでしょうし、以下のような疑問を持っている方もいらっしゃると思います。
- 家族がいても海外転職はできるの?
- 転職先などあるのだろうか?
- 収入は今より下がるのか?
- 自分の語学力でいけるのか?
今回はそれらの疑問にお答えしつつ、35歳からの海外転職をいかに充実させるかについて解説していきます。
とその前に、まず前提として海外転職には「駐在員」と「現地採用」の2通りあり、その説明からはじめます。
駐在員と現地採用の違い
駐在員と現地採用の違いは「誰に雇用されるか」によって定義されます。
駐在員
駐在員は日本本社に採用されて、会社の指示に従い海外拠点に赴任する形になります。
良い点
- 高待遇
海外手当や福利厚生が充実。現地の住居費用も会社が負担することが多い。
- ポジションが高い
基本的に駐在員は現地法人代表や、部門長レベルに着くことが多く、事業計画や組織の構築、マネジメントなどの上流の仕事がメインになります。
悪い点
- 自分の意思で行きたい国を選べない。
- 駐在する期間も会社が決めるので、自分の意思で動きづらい。
現地採用
現地採用の場合は各国の現地法人と直接雇用契約を結ぶ形になります。
良い点
- 自分の意思で行きたい国や期間を選べる
- 東南アジア圏では現地採用の求人が多く、間口が広い。
悪い点
- 給与水準が低め
福利厚生が現地スタッフとあまり変わらず、海外手当や住宅補助もないことがほとんどのため駐在員と比べると、給与水準が低くなるケースがほとんどです。
ただし東南アジア圏に新興国においては給与水準まで現地スタッフと同じケースはほぼないと思います。
- ポジションが頭打ちになる場合がある
すでに駐在員がいる企業などでは、現地採用者は1レイヤー低いポジションになることが多く責任ある仕事を任せてもらえないジレンマを抱えてしまうことがあります。
ただ、これは企業体質にもよる部分があるので、企業との面接などで組織構成をよく確認しておいたほうが良いでしょう。
上記だけを見ると現地採用の方が給与水準が低い傾向にありますが、結論から言うと、35歳以上の方が上位クラスの職種やポジションの選択肢が増えますし結構高い給与を得られる可能性も十分にありますので僕的にはメリットの方が大きいと考えています。
その理由をここから解説していきます。
ちなみに僕は38歳の時にベトナムに現地採用として海外転職を果たしています。
当時の就職活動の経験や実生活をもとにこの記事を書いていますので割とリアルだと思います。ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。
(以下は東南アジア向けの内容になっています。)
家族帯同で移住するなら駐在員を狙うべし。ただし職位レベルが高ければ現地採用でも家族で生活できる。
なぜならば、上記のとおり海外手当や住宅補助が充実しているので、家族で住める住居も会社が用意してくれますし、配偶者や子どものビザ関係も会社でサポートしてくれるからです。
住居費がかからず、海外手当をもらえる駐在員の方が現地で余裕を持って生活ができます。
ただし、現地採用者でも職位レベルの高い仕事につくことができれば家族帯同で物価の安い東南アジア圏への海外転職は可能だと思います。
例えば本人と配偶者、子ども1人世帯の場合でもベトナムだと月20〜25万円程度の生活費で過ごせます。
また、タイやマレーシア、ベトナムの日本人学校の授業料は月4〜5万円程度が相場ですので、部門マネージャーか、現地法人代表、工場長クラスで手取りが30万円を超えれば、3人家族の世帯でも十分に生活できるでしょう。
現地採用の場合は配偶者と共働きをしてお手伝いさんに子供をあずけるという選択肢もあるので、世帯収入ベースでみれば可能性がより広がりますね。
実際に現地採用でどれくらいの給与を得られるのか、ベトナムの具体例を別記事であげているので参考にしてみてください。
35歳くらいになるとマネジメント職が選びやすい。
日本の転職は年齢を重ねると転職しづらい環境がありますが、海外転職においては35歳くらいなるとマネジメント職が選びやすいのが現状です。
なぜなら、日系の海外法人は少ない日本人で現地スタッフをマネジメントしようとする傾向があり、マネジメントや仕事を教えることができる日本人人材のニーズが大きいからです。
また、35歳ともなれば社会人経験が10年を超えていて、部門の組織マネジメントや新規事業開発に関わった経験が増えてきますし営業や技術職、専門職でも10年のキャリアは重宝されます。
35歳以上の人が積み上げてきたキャリアやスキルは、日系の海外法人にとってはとても貴重なので、海外転職活動の際にしっかりと、自分をアピールすることさえできれば候補者の方が優位に立てるケースの方がかなり多いと思います。
現に僕自身も2018年にベトナムで転職活動を行いましたが、10社ほど面接をして組織マネジメント系の役職で6社の内定をもらいました。
60%の内定率です。
マネジメント職で海外転職ができれば、現地採用でもかなり高い給与を得られますし、余裕を持った生活が送れます。
収入は現地採用なら下がることもあるが、東南アジアなら資産は増える。
また、現地採用で海外転職すると、場合によっては日本で就職するより給与水準が下がってしまうこともあるかもしれませんが、日本より物価の低い東南アジアの国々であれば、日本で働くよりも圧倒的に資産形成ができます。
なぜかというと、つまり物価の安い国なら「収入ー支出=余剰金」のバランスが明らかに良くなるからです。
具体例を挙げると、私のいるベトナムでは月15万円あれば、割と余裕を持った暮らしができるので手取り25万円/月くらいもらえれば毎月10万円の貯金が可能になります。
日本で毎月10万円貯金しようとすると、割と贅沢を抑えて我慢の生活を強いられるかと思いますが、物価の安い国で暮らせば、ほとんど我慢や忍耐を感じずとも割りと余裕でお金が溜まります。
実際にベトナムでは毎月10万円の貯金を達成している20代の若者も大勢いますし、僕自身は毎月20万円以上の貯金ができていました。
僕はベトナムに転職する前は、正直収入も減ってかなり切り詰めた生活を強いられると思い込んでいましたが、実際にベトナムに住み始めると、それは真逆でした。
35歳以上で転職するからこそ、この資産形成は達成しやすいと思います。
語学は最低限話せればOKの場合も少なくない
海外転職の前からネイティブ並みの英語力を持っていないと海外転職は出来ないのでは?と思っている方もいるかもしれません。
僕はそう思っていましたし、TOEIC500点未満の状態でとても海外転職無理だと諦めていました。
でも実際に転職活動をしてみて分かったことは、英語をネイティブとしない東南アジア件の国々であれば最低限のコミュニケーションができるレベルでも、ひとまず採用はされるということでした。
(もちろん会社や募集職種によってその限りではありませんが。)
そして、ベトナムの会社で働き始めてから分かったのは英語は現地でも磨けるということと、読み書きであればGoogle翻訳等を駆使してなんとでもなるということです。
つまり、
- 海外転職の入り口は英語力は日常会話レベルでもOK
- 専門用語や業務で使う英語は現地で覚える
- 業務で日常的に使っていれば、英語は上達する
という点から見ても十分に挑戦する価値はあると思います。
とはいえ、言いたいことが全く伝えれらない、相手が何を行っているか全く理解できないと流石に厳しいので、最低限コミュニケーションができるレベルの英語は身につけておく必要はあると思います。
今の仕事が忙しくてあまり時間が取れない人にはオンライン英会話がオススメです。
隙間時間を活用してレッスンを受けられますし、毎日英語でコミュニケーションを取ることで明らかに英語への抵抗がなくなり、自身もつきます。
感覚的には3〜6ヶ月程度継続すると英語に対する感覚が変わってくると思います。
●ネイティブキャンプ https://nativecamp.net/ |
●レアジョブ https://www.rarejob.com/ |
●DMM英会話 http://www.dmm.com/pr/eikaiwa/compareaff/ |
35歳以上で海外転職をオススメしない人
- 課題解決能力が低い人
海外での仕事は、これまでに会ったことのないトラブルや、課題に立ち向かっていかなければなりません。
現地スタッフとのコミュニケーションもしっかりと意思疎通がはかれるようになるまである程度の時間が必要です。
目の前の課題を1つ1つ論理的に解決ができない人は、おそらく海外転職をしても潰されてしまうと思います。
- 超安定思考な人
高いポジションで海外転職をすれば、拠点立ち上げや事業の拡大はもちろん、P/Lなどの管理の仕事も増えてきますし
仕事環境も目まぐるしく変わるのでジェットコースターのような場面にも多く遭遇すると思います。
不確実性を楽しめない超安定思考の人にとっては、海外転職はあまり向いていないと思います。
まとめ
今回は「35歳からの海外転職はアリなのか」をテーマしてみましたが、いかがだったでしょうか?
上記の解説を踏まえると35歳以上の海外転職はチャレンジ精神旺盛な人にとってはメリットも大きく、思ったほどハードルが高くありません。
僕はベトナムに転職したので、その経験をメインに書いてきましたが、より詳しい情報が知りたい方は一度海外転職に強いエージェントに相談してみることをおすすめします。
エージェントへの相談にお金はかかりませんし、コンサルタントから現地企業の人材ニーズなどが聞けるので将来のビジョンが見えてくる可能性があります。
実際に僕はベトナム転職の際に5社くらいのエージェントといろいろお話をする中で現地の有益な情報を得てビジョンを固めていきました。
別の記事でベトナム転職・タイ転職に強いオススメの転職エージェントをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。